ハローワークの求人票「残業無し」に潜むカラクリ

今回は、ハローワーク求人票の「残業時間」欄に潜むカラクリについて書こうと思います。

お!「残業無し」って書いてあるぜ!ホワイト企業じゃん!!

ちょっと待った!本当に残業が無いと決めるには、まだ早いよ。

裁量労働制かもしれない!

結論から書きますと、ハロワの求人票に「残業無し」と書いてあったら、それは「裁量労働制」または「みなし残業制」である可能性があります。

本当に残業が無い会社もあるにはありますが、求人票だけで見分けるのは不可能です。面接の時にでもハッキリ聞きましょう。

まず「裁量労働制」について書くわね。

裁量労働制とは…簡単に言うと、1日に何時間働いても8時間働いたことになる制度です。

10時間働こうが、6時間働こうが、8時間扱い…だから、好きな時間に来て帰れる!…はずなのですが、実際は定時があったりして、つまり単に残業代が出ない会社という場合もあります。

ハローワークの求人票にも、一応「裁量労働制」と書くためのフォーマットみたいなのがあるようで、「裁量労働制」ときちんと書いてある企業もありました。

「残業無し」と書いてあった会社に面接に行ってみて、「残業なしと書いてあるのですが、これは裁量労働制ということですか?」と聞いて初めて「そうですよ」と言ってくる感じでした。

聞かなければ、「暗黙の了解でしょ」的に話が進められ、内定が出た後に労働条件通知書で初めてハッキリする、ということになっていたでしょう。

なんでこんなことが起こるのか、流石にググッても理由は出てこなかったのですが、求人票での印象を良くして多くの人を募りたいとかなんでしょうかね…。

みなし残業制かもしれない!

みなし残業制とは、給料の中にあらかじめ残業代を入れておいて、あとは決められた残業時間を超えない限り残業代が出ない制度です。これを採用してるデザイン会社やゲーム会社は非常に多いです。

例えば、「みなし残業40時間」だとすると、すでに給料に40時間分の残業代が含まれていて、40時間までは残業しても残業代は出ない、ということです。41時間になったら1時間分出ます。

「みなし残業制」もハロワ求人票にはフォーマットがあるようで、ちゃんと書いてある企業もありました。

こっちは面接で「みなし残業制ですよ」という展開にはなりませんでしたが、ちゃんと書いてない企業があることも大いにありえます。

どっちにしても、面接の時にはっきり聞くべきですね…!

閑散期の残業時間かもしれない!

繁忙期と閑散期がある業界はいろいろありますが、デザイン業界もそのひとつです。カタログやパンフレットなどを新調する4月の前が繁忙期になりがちです。

閑散期は残業がほとんどないから「残業ゼロ」と記載してる場合、「ウソはついてない」という雰囲気になりますが、ちゃんとした会社は「繁忙期は〇〇時間、閑散期はほぼ定時」など、具体的に書いています。

デザイン会社・ゲーム会社は残業代があまり出ない

デザイナーという仕事は、同じ時間働いても成果が人によってかなり変わってきます。一年目のペーペーとベテランではスピードが違うのは当たり前です。だから裁量労働制という制度が出てくるんですね。

そんなこと言ったら、どんな仕事でも経験が長い方が速く上手くできるだろ〜とは思いますけど、スピードや質の差が大きいみたいです。

最初から残業代を(少なめに)給料に入れておくやり方=みなし残業制がよくある理由は、デザイナーには残業が多いからです。

なぜデザイン業界の残業が多いかというと、お客さん(クライアント)商売だからです。相手の希望や指示がメールで送られてきてからしか修正できないのです。お客さんの方で調整が難航したりしたら、その間デザイナーは待つしかありません。急な修正が夜にたくさん来たりするから、残業することになるのです。

直接お客さんとやり取りする案件が多い会社ならまだ残業が少なめですが、デザイン会社とお客さんの間に広告代理店が入ってくると、やり取りが二段階になります。つまり「待ち」が増えるし、意思疎通が難しくなって「そういうことじゃない」とやり直しが発生します。だからさらに残業が増えます。

一般企業の中で働く「インハウスデザイナー」は、そういった外部とのやりとりは少なく、残業も少なく収まりやすいです。

ただしインハウスだと自分の会社のことしかしないので、いろんなテイストや媒体を経験するのは難しいです。会社によってはデザインフォーマットまでできていて、デザイナーというよりオペレーター状態になることもあります。

デザイナーになりたい学生さんや未経験から挑戦したい方は、このあたり知っておかないと「え、そんなの聞いてないよ!憧れとは程遠い、ブラックじゃん!」「デザイナーのはずなのに、ぜんぜんデザインしないじゃん!」となりかねないので注意してください。

おわりに

なんだ、やっぱり残業ない会社なんてそうそう無いのか…

経営陣にそうとう強い意志がないと、なかなか実現しないよね。

こればかりは面接でハッキリ聞いていくしかないね!

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