【体験談】卒業生が語る!デザイン専門学校は就職できるのか?

今回は、デザイン専門学校に通った結果、デザイナーとして就職できた卒業生の視点から、実際の就職事情を書いていこうと思います。

これ、調べてもQ&Aサイトとか匿名掲示板ばかりで、ちゃんとした体験談というのは意外と出てこないんですよね。

「情報がなかなか出ない」という時点で色々察せる人は、専門学校に行っても大丈夫そうですよ。笑

実際、就職できるの?

人によります。いや、ホントに。笑

途中で辞めていく人や、国に帰る留学生もいます。

広〜い範囲での「就労」は可能ですよ。例えばデザイン関係ない会社とか、アルバイトとかですね。高卒で就業できる仕事であれば、もちろん専門卒でも働けます。

ただ、そんなのじゃないですよね。知りたいのは。

説明するためには、まずデザイン系専門学校の主な就職ルートを知っていただく必要があります。

あくまで「私の通っていた専門学校では」ですので、参考までにご覧下さい。

主な就職先

  • デザインも扱う一般企業
  • デザイン事務所
  • ゲーム会社
  • 印刷会社(デザイナー)
  • 印刷会社(DTPオペレーター)
  • 印刷会社(印刷オペレーター)
  • その他、印刷関連会社の営業職など

DTPオペレーター

本への文字流し込みや雑誌写真の調整、求人広告の簡単なデザインなどを行う人です。

専門学校で習う、画像やテキストを編集するソフトが使えれば比較的誰でも就職の道があります。というか、高卒を採ってソフトの使い方を教えてる会社もあるので大学の一般企業就活とほぼ変わらないです。

素直で真面目な学生ならトントンと採用されます。作品集は見ないで人柄で採るところが多いです。

グラフィック/Web/UXデザイナー

グラフィックデザイナーはチラシや広告を、WebデザイナーはWebサイトのデザインやバナーを、UXデザイナーはアプリやゲームのインターフェイスを作る人です。

イチからどんなレイアウトにしようか、どんな写真を使うか、色はどんなテーマなのか…など色々考えるので、クリエイティブ思考が必要です。とはいっても、一生懸命学べばなれないことはないと思います。

デザイナー就活の際には「ポートフォリオ」と呼ばれる作品集を持って行くのですが、これのクオリティが6割、会社との相性が3割、あと1割は運です。

正直、学校の課題だけじゃ良いポートフォリオにはならないです!

だからデザイン会社でバイトしたり、家で自主制作をたくさん作ったりする努力が必要です。

印刷オペレーター

印刷会社にあるでっかい印刷機を扱う人です。

これは専門学校では教わらないので、会社に入ってから覚える流れになりますが、専門卒なら印刷の知識があるということで採られやすいのでしょう。ただここも入ってから覚える事を考えると人柄重視なんだと思います(友達が受けてただけなので、確定的なことは分かりません)。

実際の数字では…

私が通っていた専門学校はまあまあちゃんとしたサポートがありましたが、約30人弱入学したクラスメイトのうち「デザイナー」になったのは7人前後でした。25%くらいです。「DTPオペレーター」も同じくらいです。というわけで、確率で言えば50%程度の確率で「学んだことを生かした、比較的好きな仕事」に就けるでしょう。

ただ、当たり前ですが「やる気MAXで、入学前からデザインの勉強をしており、入学後も課外で自主制作をしまくる」ような人と、「なんとなく大学受験が大変だからデザイナーってカッコ良さそうだし入った」人では、良い就職ができる「確率」が同じ50%のわけがないですよね。

専門学校にはサポート体制や機材が揃っていますが、手取り足取り何でもかんでもレールを敷いてくれるわけではないです。それを生かすも殺すも自分次第です。でも、そんなの人生自体がそうじゃないですか。

人生は持ってるカードで戦うしかないんだ…(byスヌーピー)。

専門学校と大学と、「どちらがより効率的かな?」という視点で考えているなら、どっちに入っても大丈夫だと思います。「どっちに行けば安泰かな?」なら一般の大学をお勧めします。

就職実績は眉唾で見ろ!

「就職率98%!!」

…と謳う専門学校はまぁ多いですが、これにはカラクリがある場合が殆どです。

  • 「入学生数」ではなく「卒業生数」で計算する
  • デザインに関係のない業種でもカウントする
  • コンビニアルバイトでもカウントする
  • 通っている専門学校に短期採用して就職したことにする
  • 就職「希望者」数で計算し、就職できなかった者は「希望していなかった」ことにする

ざっと思い付いただけでもこれだけの「荒業」があるので、鵜呑みにしてはいけません。

というか「就職率が98%だから就職できるぞ」ではなくて、「この設備でこの先生がいて、こんな雰囲気なら頑張れる」というような考え方をしてください。学校案内パンフレットなど「デザインの力」で盛れます。学校は「最低限の仕事技術をセットで詰め込んでくれる場所」くらいに考えましょう。

就職率はただの数字。自分を何かにするのは自分だけなのよ。

結局は自分次第

専門学校に行くだけがデザイナーになる道ではありません。未経験で採って育てているデザイン会社も割とあります。

私のクラスメイトに、ものすごい頑張り屋の子がいました。彼は家にお金がなかったけれど、奨学金とアルバイトでなんとか学費を捻出し、誰よりも努力して一流企業に入社しました。実話です。おそらく彼は、どこの専門学校や美大に行っても良い会社に就職していたと思います。自分次第なんだと思いました。

そんな中でわざわざ専門学校に行くメリットは何かというと「保険」「人脈」だと思います。

学費を払って効率と安心を手に入れる

一応専門学校であれば仕事に必要なスキルセットを叩き込んでもらえますから「自分はPhotoshopやIllustratorが使えるデザイナーの卵です」と言いきれるのが安心材料です。履歴書が「〇〇専門学校の新卒」になるのも有利。

何も知らない状態からデザイナーを目指すとなると、まず「何を知らないかも分からない」ですから、そのへんの手間を全部飛ばして最初から体系的に勉強ができるのが強いです。講師の先生が何気なく話す業界情報なんかが身体に染み付いて、心持ちがクリエイター畑の人間に近付くことも地味に大きい。

また、「どうしても就職が難しい子用のブラック企業」とコネがある場合があります。専門学校は就職率を上げられて、ブラック企業は人材を確保できるという構図ですね。これは専門学校によって違いがあるはずですが、私の学校にはありました。とにかく就職することが第一なら、先生と仲良くなってそういうルートを狙うこともできます。やり方次第です。

専門学校は人脈の山

汚い話のようですが、正直に書きましょう。

先生、非常勤講師、先輩、連携企業など、コネがいっぱいあるのが学校という場所です。クラスメイトから将来社長や有名クリエイターが出てくる可能性だってあります。十何代も前の卒業生が会社を作って、生徒を募るケースすらあります(もちろん毎年ではないですが)。

「就職後もサポートします!」と言っている学校に入れば、相談に乗るのはもちろん斡旋までしてくれます。卒業制作展なんかに顔を出せば、懇親会とかいって色々情報が流れてきます。

そして何よりも、本当に何よりも「入ってよかったな」と思ったことは、「同じ趣向のクラスメイトと青春できる」ことです。青春といっても、べつに恋愛ではありません。一生懸命とか、切磋琢磨とか、泥臭くやるとか、一生の親友だとか、そういう経験がしやすいです。

私の一番の大親友とも、専門学校で出逢いました。やつは最高なんだよ…。

おわりに

「専門学校に行けば楽に就職できる」ではなく「やりたい仕事をするために専門学校を利用する」という心構えなら大丈夫だと思います。

入る前に画塾に行く場合も多い美大に比べれば学費は安く抑えられますが、それでも何百万円とするのは事実。学費と得られるものを天秤にかけて、よくよく考えてみてください。

私個人は、中高生の皆さんの進路には責任が持てません。最後は私のいうことを無視してでも、自分で決めてください。

自分の人生の舵とりまで人のせいにしたらダメなのよ。

私は、専門学校行ってよかったなぁ、楽しかったな~と、社会人になった今でもしみじみ思い出します。

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